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2013年9月

2013年9月11日 (水)

夕張の石炭博物館や模擬坑道を見学してきました

先週、私が住んでいる札幌からだと車で1時間半程の距離に位置する、夕張市内の「夕張石炭の歴史村」へ行き、石炭の歴史村のメイン施設である石炭博物館を見学してきました。
私がここを見学したのは、小学生の時に家族で見学に来て以来二十数年ぶりでしたが、改めて大人の視点で見てみると、結構面白かったです。

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私が小学生の時に来た時は、所謂バブル期の頃で、石炭の歴史村には遊園地も併設されていて家族連れなどでかなり賑わっていましたが、現在の歴史村は、残念な事に大半が廃墟と化していて、石炭博物館はそういった廃墟化している歴史村の敷地内を進んだ奥に位置しているため、嫌でも、閉鎖されて朽ちつつある建物や遊具、ひび割れた道路、敷地内を走っていたとみられる遊覧鉄道の廃線跡やホ-ム、水が止められて干からびている人工の滝や川などが目につき、石炭博物館に到達するまでに夕張という街の著しい寂れっぷり(夕張は、閉山した炭鉱と運命を共にし、観光都市化にも大失敗したんだなという事)を肌で実感できました…。
ちなみに、夕張市は、石狩炭田の中心都市として最も栄えた昭和30年代は人口が11万人を超えていましたが、現在は、市としては全国最速レベルで人口が減少しており、今年に入ってからはついに1万人を割り込んでしまいました(歌志内市・三笠市に次いで全国で3番目の、人口1万人以下の市になりました)。

 

石炭博物館の見学順路は、以下の通りです。
まず本館(2階建)の1階の展示を見てから2階に上がり、そして2階の展示を見てから、同階にある連絡通路を通ってエレベーター(立坑ケージ)がある別棟に移動し、そこ(別棟の2階)からエレベーターに乗って、地下の坑道へと移動します。石炭博物館の目玉となる施設は、本館よりも、地下にあるこの坑道です。

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この時乗るエレベーターの扉には「地下1,000mの坑内へ案内します」と書かれていますが、これは入館客に炭鉱入坑の疑似体験をして貰うための演出で、実際には、このエレベーターで下がるのは地下2~4階程度の深さです。

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そして、地下の坑道を進みながら展示品(実物の機械・道具や、実物代の人形で再現された採掘の様子など)を見学し、更に下の階層へと階段で下がり、史跡の夕張鉱を進み、最後は、階段を一気に上って地上の出口(本館からは離れた場所です)から出ます。

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私が見学した時、館内や坑内では、私以外の入館客は誰もおらず、他の入館客とは一度も会いませんでした。こんな大規模で立派な施設(石炭博物館として国内最大規模で、世界でも有数の施設)なのに、完全に私一人の貸し切り状態でした(笑)。
ただ、貸切と言えば聞こえはいいですが、他に誰もいないという事は何か不測の事態があった場合には少なからず危険が伴うという事でもあり、本館の建物内は兎も角、地下の坑内(立坑ケージから出口までは数百メートルの長さがあります)は地上とはほぼ完全に隔離された空間でもあるため(坑内には係員が一人いただけでした)、女性一人での入館・見学はちょっとオススメできません。

 

以下の写真はいずれも、立坑ケージの入口(エレベーター)から坑道出口までの景観や展示品などです。

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前述のように、博物館に到達するまでには廃墟が目につきますが、博物館自体(本館や坑道)は、今の所は正常に維持・運営されているようでした。
石炭博物館は、一度見学すれば多分誰もが実感するとは思いますが、実は結構立派で、かなり充実している施設であり、北海道開拓の歴史のみならず日本の産業史の一端を知る上でも、このまま埋もれさせてしまうのは余りにも惜しい貴重な施設なので、事実上財政破綻している現在の夕張市にはちょっと厳しいかもしれませんが、今後も閉館させる事なく、是非とも維持し続けて貰いたいです。

 

そういえば、数年前に仕事関係で、ある研修会を受講した時、名前は失念しましたが某講師の先生(確か筑波大学の教授だったと思います)が、「北海道開拓の歴史の概要を学びたければ、札幌にある北海道開拓記念館や、同館の展示を真似た道内各地に乱立する郷土資料館などを見る必要はなく、ただ、夕張の石炭博物館、三笠の鉄道記念館、月形の樺戸監獄(樺戸博物館)の3つみ見ればそれで足ります」と仰っていました。

言われてみれば、確かに「石炭」「鉄道」「囚人」の3つのキーワードは、北海道の開拓を如実に象徴しているかもしれません。その3つのキーワードに北海道開拓の全てが凝縮されていると言ってしまうのは、さすがに言い過ぎだとは思いますが。
そういった意味では、私の個人的な見解としては、その3つの施設以外に小樽総合博物館(昔の鉄道記念館)や博物館網走監獄も、外せないと思います。あと、開拓の村も外せませんね。

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