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2010年7月29日 (木)

16年ぶりに青函トンネルを見学してきました

今から16年程前の平成6年11月、当時まだ未成年だった私は、父と一緒にJR北海道の企画するツアーに参加して青函トンネル内を見学してきたのですが、昨日、私はその時以来およそ16年ぶりに、再び青函トンネル内を見学してきました。

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16年前の時は、函館からバスに乗って福島町吉岡まで行き、吉岡から青函トンネルの斜坑(海底下まで延々と続く階段)を歩いて降りて、青函トンネルに2つある海底駅のうちの一つである吉岡海底駅へと行き、同駅構内を見学してから、海底下にある同駅から快速「海峡」に乗って函館へ戻るというルートで見学してきましたが、今回は、函館から特急「スーパー白鳥」に乗って、もう一方の海底駅である竜飛海底駅へと向かい、同駅で下車してケーブルカーに乗り換え一旦地上(津軽半島最北端に位置する青森県の龍飛崎)に出て青函トンネル記念館を見学してから、再度ケーブルカーに乗って竜飛海底駅へ戻り(上に貼付の写真がそのケーブルカーの乗車券です)、同駅構内を見学した後、同駅から特急「白鳥」に乗って函館へと戻るというルートで青函トンネル内を見学してきました。
ちなみに、函館~竜飛海底間の特急の所要時間は約1時間、竜飛海底駅とその周辺での見学時間(ケーブルカーに乗っていた時間や地上の青函トンネル記念館に滞在していた時間も含めます)は2時間20分でした。

なお、私が16年前に青函トンネルを見学してきた時に撮影した写真は以下の記事に貼付しておりますので、宜しければこれらの記事もお読み下さい。
http://tunnellove.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_4cbf.html
http://tunnellove.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_d154.html

私が16年前の見学時に乗車した快速「海峡」は、今は既に無く(平成14年に廃止されました)、また、当時私が見学した吉岡海底駅も、北海道新幹線建設工事に伴い平成18年から運用を休止しており(恐らく駅として営業を再開される事はもう無いと思われます)、更に、青函トンネル開業に伴い上野~札幌間を結ぶべく華々しくデビューした寝台特急「北斗星」もその後減便され、青函トンネル開業に沸いていた当時に比べるとすっかり落ち着いてしまった感のある現在の状況には一抹の寂しさを感じてしまいます…。
しかし私にとっては、北海道民の悲願として24年の大工事の末に生まれ、開業から20年以上を経た今でもまだ世界最長(トンネルの全長は53.85km)の記録が破られていない「青函トンネル」は、世界最長の吊橋である本四連絡橋の一つ「明石海峡大橋」と共に、日本が世界に誇る最高水準の巨大土木建築物であり、技術力と叡智の結晶であると確信しています!

今回見学してきた竜飛海底駅は、吉岡海底駅同様、北海道新幹線の新青森~新函館間が開業する5年後までには駅として廃止される予定(廃止後の竜飛海底駅は本来の「定点」の機能に戻ります)であり、両海底駅が廃止されると、鉄道専用トンネルである青函トンネルを一般の人が歩く機会はまず無くなるであろう事から、私にとっては恐らく今回が青函トンネルの中を歩く事のできる最後のチャンスだと思い、昨日は少しセンチメンタルな気持ち(笑)になりながら、青函トンネルの中を歩いてきました。

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▲ 青函トンネル 本坑
竜飛海底駅のホームから撮影した、青函トンネルの本体である本坑と、本坑に敷設されている海峡線の線路です。
青函トンネル内の両海底駅は、一応、相対式2面2線のホーム(長さは500m)を持つ旅客駅という扱いではありますが、もともと駅として造られた施設ではないため、ホームの幅は極端に狭く(このホームは事故発生時などの非常時に列車から下車して避難するためのものとして設置されました)、そのため海底駅に停車する列車は、常に所定の車両のドア(誘導路に直接接するドア)のみ開閉し、非常時以外この駅で列車のドアが一斉に開く事はありません(現在竜飛海底駅に停まる特急の「スーパー白鳥」と「白鳥」は、2号車のドアのみを非常ドアコックで開閉しています)。

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▲ 青函トンネル 本坑と誘導路
向かい側のホームから本坑の外側に向ってが奥に伸びている通路は誘導路で、この通路は避難所に通じています。
万一、青函トンネル内で列車火災やその他の事故が発生した場合、その列車は、(もし炎上しているような状態であったとしても)とりあえず最寄のどちらかの海底駅まで自走し、そこで停車して乗客を降ろして消化作業を行い、降りた乗客達はこの誘導路を通って、安全な避難所まで避難します。

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▲ 竜飛海底駅 待合所
ホームから誘導路を数m先に進んだ所にある待合スペース。もし、予定より早めに見学を終えたり、あるいは列車の到着が遅れた場合、乗客達はここで列車の到着を待つのでしょう。その狭さ故、ホームに出て列車を待つ事はできないですからね。

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▲ 青函トンネル 作業坑
青函トンネルは、本坑(鉄道が走っているトンネル)の他に、本坑の周囲には誘導路、作業坑、先進導坑、それらを連絡する各通路、斜坑、ケーブル斜坑、立坑、排煙坑道などのトンネルが伸びており、しかもそれらのトンネルは、上の写真のように各所で枝分かれしているため、まるで地下迷宮みたいな感じになっています。
案内する人がいないと、ほぼ確実に迷います。青函トンネルはただの一本のトンネルではないのです!

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▲ 青函トンネル ケーブル斜坑
作業坑に接していた、ケーブル斜坑の入口です。ここが、トンネルから地上(龍飛崎)への一番の近道らしいですが、その内部を見る事はできませんでした。

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▲ 青函トンネル 作業坑
作業坑の各所には、上の写真のようなゲート、もしくは分厚くて頑丈な扉などが設置されていました。ごく一部の通路や場所が見学客のために開放されているだけで、当然といえば当然なのですが、青函トンネルの大半の場所は関係者以外は立入禁止となっています。

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▲ 青函トンネル 排水施設
これは排水のためのポンプ設備です。海底下にある青函トンネルの天井や壁からは、常に湧水が染み出ているため、ポンプ設備は必須です。

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▲ 青函トンネル 誘導路
ここの壁は、素掘りに近い、ゴツゴツとした感じでした。なお、床面に敷設されているレールは現在は使用されておりません。青函トンネル建設時には、恐らくこのレールの上を、人員・資材・土砂などを運搬するトロッコが走っていたのでしょう。

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▲ 青函トンネル 避難所
150mの長さがあり、500人が座れるベンチが用意されています。「男子更衣室」「女子更衣室」と表示された部屋があるのは、寝台列車から乗客が避難してきた場合、浴衣や寝巻などを着ているかもしれないので、その着替えのためです。

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▲ 青函トンネル 避難所
避難所全景。電話ボックスも置かれており、この公衆電話は世界初の海底公衆電話らしいです。また、青函トンネルの概要や建設時の様子を伝えるパネルなども展示されています。

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▲ 青函トンネル 作業坑
ケーブルカーの地下駅のすぐ近くにある場所で、トンネル建設時はここで資材を降ろしていたそうです。
なお、本坑に敷設されているレールが寒さや暑さで伸縮しないように、トンネル内の温度は常に18~20℃に保たれているため、特に夏のこの時期は涼しくて快適でした。

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▲ 青函トンネル 体験坑道
トンネル掘削のための機械やトロッコなどが展示されています。

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▲ 青函トンネル 体験坑道
トンネル掘削時の様子が実物大で再現されています。

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