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2009年11月

2009年11月15日 (日)

青函トンネルを題材としたドキュメンタリー映像作品

壮大な国家プロジェクトであった青函トンネルの建設を題材とした映画として、昨年6月24日の記事では『風雪の海峡 青函トンネルは、今…』という映画を、また昨年7月7日の記事では『海峡』という映画を、それぞれ紹介させて頂きましたが、今日は、青函トンネル建設を題材としたドキュメンタリーのDVDを2本紹介させて頂きます。


Save1916

まず一本目は、平成12年にNHKで放送され、翌13年にNHKエンタープライズからDVDとして発売された、「プロジェクトX 挑戦者たち 友の死を超えて ~青函トンネル・24年の大工事~」という、43分の作品です。

プロジェクトXは、戦後日本のエポックメイキングな出来事や、様々なプロジェクトの舞台裏で困難に立ち向かい成功させた無名の挑戦者達の記録を、ドラマティックに描いたドキュメンタリー・シリーズで、(昨今のNHKのドキュメンタリー番組は大幅に質が下がり、特定のイデオロギーに立った偏向報道も目立つようになってきましたが)プロジェクトXはかなり良質な番組が多かったため、当時は私もよく見ていました。
そして、そのプロジェクトXのシリーズの中でも、青函トンネルが完成するまでのトンネルマン達の命を懸けた苦闘と情熱を感動的に描いた、平成13年に放送されたこの「友の死を超えて ~青函トンネル・24年の大工事~」は、特に強く印象に残っています。
以下、このDVDのパッケージから作品の紹介文を転載させて頂きます。

24年におよぶ歴史的難工事の末、完成した「青函トンネル」。最初のパイロット坑である「先進導坑」を掘り抜いたのは、鉄建公団の若き技術者と、トンネル工事のプロ職人74人を中心としたプロジェクトだった。
複雑な地層を掘り進む海底掘削工事は、出水との戦いであった。プロジェクトは、試行錯誤の末、岩盤に細かな注入穴をあけ、高圧で特殊なセメントを流し込み地層を固めて掘り進むという新技術を開発する。しかし難工事のなかで死亡事故が続発。昭和44年に起こった大規模な出水事故を全員で乗りきったことが、その後の出水対策を飛躍的に進歩させる原動力となる。
そして昭和58年、仲間の遺影が見守るなか、先進導坑貫通の瞬間を迎えた。青函トンネルに人生を賭けたトンネルマンだちの苦闘と情熱を描く。

大規模な出水があっても、現場で死者が出ても、その苦労や悲しみを心に秘め前人未到の困難な工事をやり遂げ、そして、トンネル貫通の瞬間を迎え北海道と本州が繋がった時、トンネルマン達が殉職した同僚の遺影を胸に掲げ、彼らと一緒に貫通地点を越える場面では、思わず目頭が熱くなります。
名作なので、まだ観ていない方は是非一度観て下さい!


Save1915

そして二本目は、平成19年にジェネオンエンタテインメントよりDVDとして発売された、「重厚長大・昭和のビッグプロジェクトシリーズ 青函トンネル 総集編 本州側工事の記録」という、40分の作品です。
この作品は、DVDとして発売されたのは近年ですが、作品としては「友の死を超えて ~青函トンネル・24年の大工事~」よりも大分古い作品で、この作品が完成した時点ではまだ青函トンネルは開業していませんでしたが、昭和60年3月の本坑貫通の瞬間までは工事の記録が克明に収録されています。
以下、このDVDのパッケージから作品の紹介文を転載させて頂きます。

「日本鉄道建設公団青函建設局」の設計管理の下に「鹿島・熊谷・鉄建・青函隧道工事共同企業体」が施工した竜飛工区の「作業坑」「本坑」の施工記録。
青森県浜名~北海道湯ノ里の全長53.85km、当時世界一長いトンネル工事であった。
海底部の長さ23.3km、海面下240mで繰り広げられた世紀の難工事。
作業坑では自然の脅威により何度となく異常出水に見舞われ行く手を阻まれたが、工事関係者の英知と技術力を結集し、ついに昭和60年3月10日午前10時05分に津軽海峡の中央で北海道側とつながった。
トンネルを掘り抜いた男たちが北海道側に歩いて渡る感動の本坑貫通式。
掘削開始から実に13年間、岩盤と水との戦いのすえ、世界のトンネル技術史上また20世紀の土木技術史上に残る青函トンネルは完成した。

この作品は、感動的で熱い人間ドラマを描いた「友の死を超えて ~青函トンネル・24年の大工事~」とは違い、あくまでも、本州側工区からの“青函トンネルの施工記録”として(むしろドラマ性やエンターテイメント性は排除する方向で)作られた作品であるため、「友の死を超えて ~青函トンネル・24年の大工事~」に比べるとドラマティックな展開には欠け、トンネルや土木工事に興味がない人にはやや退屈に思えるかもしれませんが、しかし、土木技術史上に名を残す世界一の長大トンネルの工事の様子を克明に収録している、という意味では大変興味深く、資料としての価値が高い作品です。
この作品はかなりマニアックな内容なので(笑)、正直言って万人にお勧めできる作品ではありませんが、しかし「友の死を超えて ~青函トンネル・24年の大工事~」を観て感動した方は、是非この作品も併せて観て戴きたいです。

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