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2008年7月 7日 (月)

映画『海峡』

前回の記事では『風雪の海峡』という映画を紹介させて頂きましたが、青函トンネルを主要な舞台とした映画としては、今日紹介する『海峡』という映画も忘れる事のできない傑作の映画です。というよりも、『風雪の海峡』よりも更に長編(丁度2倍の時間に当たる142分)、豪華キャスト(主人公は高倉健、ヒロインは吉永小百合で、森繁久彌・三浦友和・小林稔侍なども出演)で製作された『海峡』の方が、青函トンネル映画としてはより大作と言うべきでしょう。当然、その分ストーリーもより深くなっています。
また、『風雪の海峡』が昭和53年の作品だったのに対し、後発の『海峡』は先進導坑が開通した後の昭和57年の作品であるため、映画のラストでは実際に先進導坑が開通する場面が描かれ、その時、初めて涙を流す主人公の姿には、観ている方としても感動させられました。

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同作品のDVDパッケージには以下の紹介文が書かれています。
「昭和32年の調査以来、国鉄の技術団員の阿久津は青函トンネル開通に執念を燃やしていた。7年後、ようやく開始の号令が出るや、阿久津を始めベテランのトンネル掘りの源助、洞爺丸で両親を亡くした仙太など海を掘ることに憑かれた男たちが函館に集結。岩盤と水との闘いが始まった。その一方で、阿久津に命を救われた過去を背負う多恵、飲み屋の女将おれんとその娘・峡子、そして遠く岡山にいる阿久津の妻が、それぞれの想いで男たちを見守る。何年も、そして苦難の道を…。高倉健ほか豪華キャストで描く、東宝創立50周年記念超大作!」

毎日が自然との闘いとも言える竜飛での過酷な生活を中心に、青函トンネルの建設に人生を賭けた男達の熱い生き様が描かれており、トンネル好きにはたまらない映画です!
主人公の阿久津は、洞爺丸台風、津軽海峡に潜っての地質調査、竜飛岬で自殺しようとする女性を助ける、竜飛で飲み屋の女将の娘の名付け親となる、明石海峡調査の辞令が下りて津軽海峡に心を残しながらも竜飛を離れる、地元岡山で結婚して息子をもうける、青函トンネルの建設が始まり再び津軽海峡へと戻る、トンネル掘りの名人達を口説いて竜飛へと連れて来る、妻と息子も竜飛に来るものの竜飛の過酷な自然に耐えられず岡山へと帰り妻は岡山で息子を育てる、トンネル工事は難航し何人もの殉職者が出る、異常大出水に見舞われその指揮のため父の死に目にも間に合わなかった、などの数々の経験を経て、ついに先進導坑開通の瞬間を向かえ、その時、本州から北海道へと初めて風が吹きぬ貫け、トンネル工事は一つの区切りを迎えました…。
青函トンネルという現実の工事現場を舞台としながらもストーリーはあくまでもフィクションですが、トンネル工事の様子はかなりリアルに描かれており、必見です。

また、『風雪の海峡』では主人公の妻も娘も父親の職業に対しては全く誇りを持っておらず(妻は「人間のする事じゃない」、娘は「私は所詮モグラの娘」などと言う)、竜飛に住む周辺住人もトンネル掘りの男達に対して理解を示さなかった(主人公の娘を「モグラの娘」と言っていじめる)のに対し、『海峡』では周囲の人間達がいずれもトンネルの建設に理解を示している点も、温かさが感じられてとても良かったです。
DVDの値段は4725円(税込)で、『風雪の海峡』よりは高額ですが、その価値は十分あります!

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